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書かれている事のまとめ
長田秋濤の本より
明治時代、本場のトルコ風呂で起こった笑い話

出典
【出版年】明治35年(1902年)
【著者】長田忠一(長田秋濤)
【書名】洋行奇談 新赤毛布
【タイトル】愛兒桑門に入る
原文の雰囲気は?
ほぼ原文まま
原文の現代語訳
トルコ風呂くらい贅沢な物はあるまい.
また、トルコ風呂くらい奇妙な物は無いのである.
これはトルコの国の風習によるところであって、ずいぶん旅人などは、このトルコ風呂に入ってびっくりすることが多いのだ.
横山孫一郎氏が東アジアを旅している途中、コンスタンチノープルに立ち寄り、トルコ風呂に入ってみた.
風変わりな風呂のことなので、心はさわやかに、ペルシャあたりからしょってきた垢を、すべてここに置いて洗いつくしたような心持ちであったが、しまいに三助(銭湯で客の背中を流す使用人の男)がやってきて、陰毛へ何か貴重そうな薬品を塗り付けた.
さて、トルコ人はこのあたりを神聖なものとして、かのシルコンスクリブションと言って、包皮切開を宗教上の一例とし、男子に行ったりすることがあるくらいだから、この陰毛のごときも、その薬を使って綺麗に油でも落としてくれるんだろうと考え、するがままにさせていた.
ところがなんと、三助はこれを塗り終わり、およそ2,3分ののち、再びやって来てこれにお湯を打ち掛けた.
すると、毛はザラリと抜けて丸坊主になってしまった.
横山氏はびっくりして、
「欧羅巴へきて、カワラケ(陰毛が無い事)になった、カワラケになった.」